日本銀行は19日の金融政策決定会合で、政策金利を0.5%程度から0.75%程度へ0.25%引き上げることを決定した。約30年ぶりの高水準となる。発表直後、ビットコインは86,000ドル台から87,000ドル台まで急伸し、約1,000ドル上昇した。
仮想通貨デリバティブ取引所ビットメックス創業者で著名投資家のアーサー・ヘイズ氏は19日、X(旧Twitter)で「日銀と戦うな。マイナス実質金利が明示的な政策だ」と投稿した。その上で「円は対ドルで200円まで下落し、ビットコインは100万ドル(約1億5,500万円)に到達する」との強気予測を示した。
日銀は実質金利が「きわめて低い水準」にあることを強調し、金融条件は引き続き経済活動を強く支援すると説明している。ヘイズ氏はこの政策姿勢を根拠に、円安進行とビットコイン上昇が同時進行するとの見方を示した形だ。
発表直後、円相場は対ドルで155円60銭台まで円高方向に振れたものの、その後は156円台まで反転。「材料出尽くし」との見方から円安が進行した。ビットコインも利上げ決定を好感する形で上昇している。
過去3回の日銀利上げ局面(2024年3月、7月、2025年1月)では、円キャリー・トレードの巻き戻しによりビットコイン価格が急落した経緯があるが、今回は市場の反応が異なる展開となった。市場では2026年も継続的な利上げ観測が台頭しており、日米金利差の縮小ペースとビットコイン価格の関係が注目されている。
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